韓国政府・医療機関・IT企業が産官学一体で開発に取り組む医療AIソフトウェアがある。2018年から488億ウォン(約4000万ドル)が投資されてきた医療AI「Dr.Answer」は心疾患・がん・脳疾患から8つの病気を対象として、予防・診断・治療・予後予測を行うAIソフトウェアを統合して提供する。(ソウル峨山病院 Young-Hak Kim博士のHIMSS Asia Pacific 2019での発表を参照)
韓国の日刊紙 The Korea Heraldが19日に報じたところによると、韓国政府は「Dr.Answer」のサウジアラビアへの輸出に合意した。同ソフトウェアが国外に試験投入される初めてのケースとなり、6つのサウジアラビア国営病院での臨床試験を受け、現地で使用するために機械学習アルゴリズムの調整が計画されているという。
韓国国内では、Dr.Answerの試験運用を行っていた26の病院が来年前半から実臨床利用を開始する予定である。さらに11の病院での試験開始も発表されている。ちなみにDr.Answerの開発に協力する韓国企業のひとつでAI画像診断を手掛けるVUNO社は、エムスリーと提携し、胸部CT診断支援システムに関して日本国内への販売計画を発表するなど国際的に注目度が高まっている(過去記事)。