イスラエルの医療AIスタートアップであるZebra Medical Visionは、マンモグラフィ画像から乳がんを識別するAIツール「HealthMammo」が、米食品医薬品局(FDA)の認証を新たに取得したことを明らかにした。これにより同社は、3つの異なるモダリティにおいて6つのFDA認証を得た最初のスタートアップとなる。
このほどZebra Medical Visionが行った公表によると、HealthMammoでは、乳がんを疑う画像に優先順位をつけて読影医に提示することができ、悪性所見の指摘漏れを防ぐセーフティネットとして機能するという。同社は3つの画像モダリティ(CT、単純レントゲン、マンモグラフィ)のいずれにおいても高精度なAIソリューションを提供しており、FDA認証の既取得分で医療における総画像ボリュームの80%をカバーすることができる。
乳がんは世界で毎年210万人の女性に発症がみられ、60万人以上のがん死を記録するなど、女性にとって深刻な疾患の1つと言える。発生率は先進国の女性で特に高く観察されるが、これは診断を受けやすい医療情勢を反映したものでもあり、世界のあらゆる国・地域で乳がん発生の増加がみられていることには変わりがない。AIによる同社の高精度スクリーニングは、医療資源の乏しい地域を含めたヘルスケア全体の抜本的な改善策としての多大な期待も受ける。