Zebra Medical Vision – マンモグラフィAIで新たにFDA認証を取得

イスラエルの医療AIスタートアップであるZebra Medical Visionは、マンモグラフィ画像から乳がんを識別するAIツール「HealthMammo」が、米食品医薬品局(FDA)の認証を新たに取得したことを明らかにした。これにより同社は、3つの異なるモダリティにおいて6つのFDA認証を得た最初のスタートアップとなる。

このほどZebra Medical Visionが行った公表によると、HealthMammoでは、乳がんを疑う画像に優先順位をつけて読影医に提示することができ、悪性所見の指摘漏れを防ぐセーフティネットとして機能するという。同社は3つの画像モダリティ(CT、単純レントゲン、マンモグラフィ)のいずれにおいても高精度なAIソリューションを提供しており、FDA認証の既取得分で医療における総画像ボリュームの80%をカバーすることができる。

乳がんは世界で毎年210万人の女性に発症がみられ、60万人以上のがん死を記録するなど、女性にとって深刻な疾患の1つと言える。発生率は先進国の女性で特に高く観察されるが、これは診断を受けやすい医療情勢を反映したものでもあり、世界のあらゆる国・地域で乳がん発生の増加がみられていることには変わりがない。AIによる同社の高精度スクリーニングは、医療資源の乏しい地域を含めたヘルスケア全体の抜本的な改善策としての多大な期待も受ける。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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