カナダ・トロントに本拠を置くPerimeter Medical Imaging AIは1日、同社の光干渉断層撮影(OCT)システムが米食品医薬品局(FDA)の510(k)認証をクリアしたことを明らかにした。FDA 510(k)は米国内で医療機器販売を行うために必要となる市販前認可で、同製品によって今後、外科医は術中の病変微細構造をリアルタイムに確認しながら手術プロセスを進められるようになる。
Perimeterが明らかにしたところによると、このOCTシステムは摘出された組織標本から微細構造を視覚化するとともに、AIによるレビューによって医師の臨床的意思決定を支援することができるという。悪性腫瘍は一定のマージンを取って摘出することが求められるが、外科医による目視での識別には限界がある一方、術中の迅速病理診断には多くのリソースを要する。OCTシステムによってマージン不足や遺残をリアルタイムで捉えることは、患者予後の改善とともに外科医療を巡る経済面の効率化への期待も大きい。
同社CEOのJeremy Sobotta氏は「臨床開発全体を通じて、我々はユーザーの声に耳を傾けてきた。今回の認可によって、現在の術中ワークフローへの合理化された統合が可能になる。我々の目標は医療システムのコストを削減しながら、患者一人一人の長期予後を向上させていくことだ」としている。