IBMは、医療機器メーカーMedtronicと共同し、AI技術を活用した新しい糖尿病管理ツールを開発・実用化した。このアプリを使うことで、自身の活動量や食事内容に応じて必要なインスリン量を的確に把握することができ、より効率的な糖尿病管理が可能となる。
米医療メディアendocrinewebの報道によると、このアプリでは、100万種を超える食事データベースとMedtronicが開発した経時的な血糖測定技術を利用しており、どのような行動や食事が、どの程度血糖値を変動させるのかをリアルタイムで知ることができる。AIアルゴリズムは、個々の患者に対して嗜好や食行動を踏まえた血糖改善策を提案し、これまでの画一的治療とは一線を画する個別化治療を実現する。
定期的に一定量のインスリン投与を行う糖尿病患者においては、食事摂取が十分でない場合などに低血糖状態を引き起こすことがある。IBMによると、このアプリは血糖予測とそれに基づく警告機能も備えており、これらの新しい糖尿病管理によって、「糖尿病患者がより自由に人生を楽しめるようになるだろう」と期待を寄せている。