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Beyond Next Ventures – 国内最大級アクセラレーションプログラム「BRAVE」が見据えるもの

Beyond Next Ventures株式会社(代表取締役 伊藤毅)は、ベンチャーキャピタルとしての、日本および海外におけるディープテック系スタートアップへの投資にとどまらず、技術シーズの事業化支援や研究領域における経営人材輩出支援、シェア型ウェットラボ・コワーキングスペースといったインフラの提供など、多面的な取り組みによって事業開発を巡る「エコシステムビルダー」となっている。同社が展開する事業開発支援プラットフォームの1つである「BRAVE 」は、国内最大級のアクセラレーションプログラムであり、数多くの有為な技術を形とし社会に実装してきた。

今回はBeyond Next Ventures株式会社の金丸将宏氏に、アクセラレーションプログラム・BRAVEについてをお伺いした。

 

– この度はお時間を頂き、まことにありがとうございます。まずは自己紹介をお願いします。

Beyond Next Venturesで、アクセラプログラム「BRAVE」を担当している金丸と申します。並行してスタートアップへの投資業務も行っており、AIやメディカル領域を中心に担当しています。

 

– 早速ですが、本プログラムの概要を教えて頂けますか?

BRAVEは2016年から毎年1回程度開催している、技術系スタートアップの創業期を支援するプログラムです。2ヶ月間のプログラム期間で、技術系スタートアップの課題である、創業メンバーの組成・チーム強化、専門家とのネットワーク、資金調達が可能な事業プランの作成、にフォーカスしたプログラムです。これまで100を超えるチームが卒業し、120億円以上の資金調達を実現しました。

 

 

– BRAVEをスタートしたきっかけを教えてください。

技術系スタートアップへの出資支援を行う中で、そもそも会社設立の前段階でつまずいていることが分かりました。具体的には、経営者不在、事業モデルの構築失敗、そしてスタートアップというものの基礎的理解不足、など様々な課題があります。当時でもいくつかアクセレーションプログラムはありましたが、技術系スタートアップの創業支援という意味では十分ではないと思い、ベンチャーキャピタルでありながら、技術系スタートアップの支援に特化したBRAVEを自らつくりあげることを決めました。

BRAVE2020

 

– ホームページ上に「6回の開催を経て大幅アップデート」とありますが、今回どのような新しい特徴があるのでしょうか?

大きくは「領域フォーカス」と「支援メニューの強化」です。これまで幅広い領域のシーズを募集しておりましたが、今回からはAI・デジタルヘルス・バイオ創薬・アグリフードにフォーカスして募集しています。それに伴い、より専門性の高いメンターの参画、知財、法務、IT支援など採択チームに広くご活用いただける支援メニューにバージョンアップしました。

 

– 数あるアクセラレーションプログラムと比較して、本プログラムの強みはどのような点ですか?

アクセレーションプログラムは年々増えており、スタートアップの皆様はどれに参加したら良いのか、違いが分かりにくくなっていると思います。その中でBRAVEは、サイエンス/テクノロジー、創業期の支援に注力していることが特徴です。サイエンス、テクノロジー領域は研究開発が先行するため、プロダクト上市までに時間・資金を要しリスクが高いこと、そして事業計画に高度な専門性が必要であることが特徴です。そのようなスタートアップの支援を行うために、経営人材のご紹介や専門的メンター、そして本領域で投資経験の豊富なキャピタリストが一緒になり事業化支援を行うのがBRAVEです。

 

– BRAVEのターゲットは主に誰なのでしょうか?

高度な技術シーズを持つ研究チームや技術系スタートアップです。これまで100以上のチームやスタートアップさんにBRAVEにご参画いただいておりますが、およそ4割が起業済、6割が起業前といった印象です。

 

– 求める参加者像についてはいかがでしょうか?

「事業化や社会実装に強い情熱を持つ方」に、年齢を問わずぜひ参加していただきたいです。会社はどうやって作ればよいのか、どんなフェーズになったら作れるのか、資本政策って?などの起業ノウハウもメンター陣や弊社メンバーで支援させていただきますので、参加者の方には「事業化への情熱」をぜひ持っていただきたいです。

 

– 本プログラムでの「メンター」は、具体的にどのような役割を担うものでしょうか?

いくつか役割がありますが、専門知識の提供、ディスカッションのファシリテーション、リーダーシップの醸成、などスタートアップに必要な支援をさせていただきます。メンターの方々は、専門家だけでなく実際のスタートアップ経営者、マネジメント経験者などリアルな経験のある方にも参加していただいています。

 

– 本プログラム参加後の展開として、モデルケースとなるようなスタートアップがあればご紹介ください。

種々ありますが、慶應義塾大学発ベンチャーのConnect社がBRAVE卒業後順調に事業化を進めています。2017年にBRAVEに参加いただいた時は、会社設立前の段階でした。プログラム期間中に経営人材の皆さんと事業プランを作成し、最終ピッチ大会では見事最優秀賞を獲得されました。BRAVE卒業後、無事に会社を設立され、資金調達を行ってガンガン事業化を進めています。我々も出資をさせていただきました。

 

– パートナー企業側から、本プログラムに対する期待や反響はどのようなものがありますか?

パートナー企業様には「スタートアップとの連携の機会」を一番期待されて参画いただいております。ただ、参加したあとにフィードバックを受ける中で「社内での0→1の参考になった」「ぜひチームに自社のメンバーを参加させていただきスタートアップの立ち上げについて学ばせて欲しい」といったニーズもあることが分かり、教育的側面でもBRAVEをご活用いただいています。

さらに、企業からのカーブアウトのニーズもあることが分かってきました。社内の研究開発プロジェクトを様々な事情で社内で事業化することが難しい場合があり、それを新たなスタートアップとして社外で事業化するケースです。そのようなケースでも、通常のスタートアップと同じように、事業化ステップ・チーム組成・資金調達などが課題となることが多く、そのような社内プロジェクトからBRAVEに参加いただく取り組みも始めました。そこから実際にスタートアップとして事業化しているケースもあります。

 

– 最後に、プログラム参加を考える方々およびThe Medical AI Timesの読者に対してメッセージを頂けると幸いです。

The Medical AI Timesの読者様は、メディカル、AIにご興味がある方が多いと思います。この領域は非常に変化が激しく、そして大きな事業機会があります。事業構想がある方はぜひBRAVEへのご参加を検討していただけると嬉しいです!現在受付中のBRAVE2021 Springのエントリーは5/10までです!

 

– ありがとうございました。本メディア読者の方々も大きな関心を抱いたことと思います。これからの展開を楽しみにしています。

 

 

金丸 将宏 Masahiro KANAMARU

経歴:2006年株式会社東芝 (R&Dセンターに配属)に入社。次世代光ディスクの研究開発に従事。その後、セミコンダクター&ストレージ社に異動。クラウドサーバー向けHDDの企画・開発・製造をリード。2015年 DBJキャピタル株式会社に入社。テクノロジー系ベンチャー企業への投資・ 支援活動に従事。2016年3月にBeyond Next Ventures株式会社に参画。メディカル、エレクトロニクス領域を中心に投資活動に従事。東北大学大学院理学研究科卒修士、グロービス経営大学院MBA。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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