迅速かつ正確な患者評価とトリアージは、救急科における臨床的意思決定で重要な因子となる。米ニューヨーク大学の研究チームは、画像および臨床情報を複合した多面的なデータ群に基づき、COVID-19患者の急速な病状悪化を予測するマルチモーダルAIシステムを開発している。
npj Digital Medicineから12日公開された研究論文によると、チームは3,661人の患者データから増悪予測のためのアルゴリズムを構築したという。このAIシステムは、胸部単純レントゲン画像から学習した深層ニューラルネットワーク、および日常的な臨床変数から学習した勾配ブースティングモデルの2つを複合しており、96時間以内の病状悪化をAUC 0.786で予測することができる。
研究チームは、データドリブンなAIシステムが「救命救急の現場を支える可能性」を強調している。同システムはニューヨーク大学ランゴーン医療センターに実装され、AIによるリアルタイム予測が臨床的有効性を示すか、継続した評価が続けられている。
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