Facebookとマサチューセッツ工科大学メディアラボは、住所のない所に住んでいる人たちに住所を割り当てるシステム開発をはじめたと発表した。世界の約40億の人は、辺鄙な場所に住んでいるなどの理由から住所がなく、郵便配達や選挙などの住所登録ができず困っている。この解決策として、マサチューセッツ工科大学はFacebookと共同で、衛星画像から住所を割り出す、または作り出すディープラーニング・アルゴリズムの開発に取り組む。
MITテクノロジー・レビューは、住所を割り出す方法として次のように報じている。まず、訓練したディープラーニング・アルゴリズムに衛星画像から道路のピクセルを認識させる。次に別のアルゴリズムを使い、認識させたピクセルを道路ネットワークにつなげる。密度や道路の形によりそれぞれの地域に区分けし、最も密集している場所はその地域の中心部となる。中心部の周りの地域を東西南北に分け、方位や中心部からの距離により通りの名前や番地を決める。
テクノロジーブログサイトのエンガジェットによると、問題は住所を割り当てる作業ではなく、割り当てられた住所をいかに行政や市民に受け入れてもらうかということだという。それぞれの国の文化への配慮や、行政への不信感によりあえて住所が欲しくない人への対応など、課題が残る。