フランスの製薬産業 AI活用した生産体制に約77億円

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フランスの製薬産業において、AIに注目が集まっている。仏Sanofiは、2021年の終わりまでに、新たなデジタル技術の導入に6000万ユーロ(約77億円)を投じると発表した。例えば、AIシステムとセンサーを使って、工場での生産の全工程をリアルタイムでモニターし、メンテナンスを行うというものだ。また、仏Pierre Fabreは、ヨーロッパ規模のAI調査機関を設立し、AIの導入率などを調べる予定だ。

AIによる視覚認識を活用すれば、効率よくメンテナンスや品質管理を行うことができる。具体的には、生産ラインにカメラを設置し、製品に欠陥がないか確認を行う。これによって、生産ラインの停止時間を減少させることができる。仏メディアL’USINE NOUVELLEが報じたシーメンス・フィナンシャル・サービスの調査によると、生産ラインの停止時間の減少率は30〜40%だという。そのほか、動物実験の際にもAIを活用することが期待されている。視覚認識を備えたカメラを設置し、絶えず動物の動きを観察すると、異変をすぐに見抜くことが可能となる。

シーメンスの調査によれば、製薬の生産ラインをデジタル化することで、600億ユーロ(約7兆7億円)の潜在利益が出るということだ。このデジタル化により、フランス国内のおよそ10億〜20億ユーロ(1千280億〜2千560億円)の予算を削減することができる。