AmazonがヘルスケアにおけるAI活用を積極的に目論んでいることは間違いない。一方、これまでその具体的計画の多くが語られずにいた。昨春、Amazon幹部として迎えられた元米国食品医薬品局CIO・Taha Kass-Hout氏による、AIとヘルスケアに関するコメントが注目を集めている。
21日、米CNBCが報じたところによると、Kass-Hout氏は「医療におけるAIは全くの新しい概念ではない」とした上で、これまでAI技術は過剰な期待を受け、本来の機能以上に誇大な主張がなされてきた事実を危険視しているという。その一方、「近年になって、より具体的で価値ある利用例も見るようになってきた」とその有用性を認めている。
AI技術のヘルスケア領域への利用、特に予防・診断における活用は急速に進んでいる。一方、AIによって得られる医学的判断の信ぴょう性とその取り扱いについては、度々大きな議論を呼ぶ。Kass-Hout氏は「ヘルスケアにおけるAIは、有効な選択肢を提示するものであって、医師を代替することはない」と慎重な姿勢を明確にしている。