医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例医療系AIスタートアップ・ベンチャー企業の動向冠動脈疾患のAI画像診断システムで躍進する英スタートアップ

冠動脈疾患のAI画像診断システムで躍進する英スタートアップ

英国のヘルススタートアップ・Ultromicsは、心エコー画像から高い精度で冠動脈疾患を識別し、医師の診断を補助できるAIシステムで注目を集めている。Ultromicsは英オックスフォード大学の研究チームが中心となり、2017年に設立されたスタートアップで、AIを用いた画像診断技術で多額の資金を調達している。

Oxford Trustの報道によると、同システムの機械学習アルゴリズムは、90%を超える精度で冠動脈疾患を診断することができ、重篤な病態の見逃しや本来不要な検査・処置を回避することができるという。Ultromics・CEOのRoss Upton氏は「私たちは2019年中に、英国および米国の医療機関でこのAIシステムを利用できるようにしたいと考えている」と、積極展開への野望を隠さない。

心エコー検査は非侵襲的検査で、患者の身体的負担が小さいという大きなメリットがある一方、施行する医療者の技術に大きく依存しており、特に非循環器専門医にとっては敷居の高い手技の1つであった。Med-Tech Innovationは、Ultromicsが英政府主導のAIセンターとも提携したことを報じており、今後の展開にも大きな期待が集まっている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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