これまで創薬のスタンダードはタンパク質を標的としたものだったが、近年、RNAを標的とした創薬の動きが活発となっている。特にこの3年ほどの間、ノンコーディングRNAを低分子で狙う創薬研究に対しては、米国のスタートアップが多くの資金を調達している。
PR Newswireの報道によると、2018年に生物学系研究者を中心として創業した米スタートアップ・Panorama Medicineは、ゲノミクスとAIを活用したRNA創薬およびプラットフォーム開発を進めているとのこと。16日の公表では、新たに370万ドルの資金を調達し、事業の加速を図るという。
日本においては、低分子を利用した核酸標的の創薬研究は盛んとは言えず、アカデミアを中心に散見される程度にとどまる。次世代医療とも名指しされるRNA創薬の行く末に、世界の注目が集まっている。