GE HealthcareとMIT Technology Reviewによる医療専門職を対象とした調査に関連し、「AIの導入は医療者が患者や同僚と向き合う時間を大幅に増やす」との結果が今週公開された。
放射線科コミュニティへの専門ニュースを取り扱うAuntMinnieの報道によると、同研究グループでは、900名の医療専門職を対象とした調査を行ったという。そのうち約70%が「AIの導入を検討しているか、あるいは既に導入している」と回答しており、医療現場におけるAIへの意識が急速に高まっていることを示した。また、AIを導入済みの医療機関においては、ワークフローの効率化に貢献していること、医師の業務負担を「再調整」できたことを挙げており、結果的に医療者が患者中心のタスクや同僚との協調に時間を割けるようになったとしている。
米スクリプス研究所のEric Topol氏は過去に、「AIの発展は医師をより人間らしくさせる」と持論を展開したが(過去記事)、医療現場レベルでも既にAIの効果を実感する現状が明らかにされた。一方で、「AI導入による患者アウトカムへの影響」を適切に捉えるには長期的な評価が欠かせず、全面的な「結論」が下されるのはまだ先のことと言える。