英国の医療AIスタートアップBabylonは、中国における存在感を日に日に増している。同国の”Healthy China 2030″によって、国家レベルでヘルスケアにおける質・アクセスの向上が叫ばれるなか、テクノロジーの導入余地が急速に広がっている。
中国のデジタルメディアSHINEの報道では、BabylonのCEO・Ali Parsa氏は「ヘルスケアにおけるAIへの注目という点では、中国は必ずしも早くなかったが、近年の急速な進展によって現在では世界で最も同領域への投資を行う国となった」と指摘する。Babylonは2018年、Tencentとの提携により、11億人のユーザーを誇るソーシャルメディアプラットフォーム・WeChatにおいてデジタルヘルスケアサービスを導入する素地を得た。Parsa氏は「2020年、中国での取り組みに関してマイルストーンともなる報告ができるだろう」と自信をみせる。
高齢化の進展、慢性疾患の急増、医療資源の不足、高騰する医療費など、中国の医療システムは複数の大きな困難に直面している。Parsa氏は「AI技術は効率化と質的転換・改善を通して、ヘルスケアを革新する可能性を持っている」とする。