遠隔診療をはじめとした「バーチャルケア」のグローバルリーダーとして知られる米Teladoc Healthは、新型コロナウイルス感染症への懸念から米国で急速に増加する外来受診者数に関連し、同社プラットフォームの利用者も急増していることを公表した。
Teladoc Healthの発表によると、同プラットフォームでは先週1週間に100,000件ものバーチャル診療を提供しており、実数として前週比で50%増であるという。インフルエンザの流行ピーク時の需要さえ日々上回るが、これは広範な医療提供体制への負担軽減にも直結する。米政府の公衆衛生当局は、国民にバーチャルケアサービスの利用を奨励する背景もあり、今後も需要の加速は続くと考えられる。
一般的に、コミュニティの医療システムは突発的な受診者数スパイクに脆弱で、不測の感染症アウトブレイクによって過度の圧力を受けた場合、早晩に瓦解してしまう恐れがある。バーチャルケアはこのような医療システムへの負荷を緩和するとともに、患者集積によって医療機関が感染源となるリスクを避けることもできる。今後同様のプラットフォームへの関心と有効性の再認識は強まっていくに違いない。