台湾政府が後援する医学研究機関・National Health Research Institutes(NHRI)は、AI技術を利用した次世代型体温測定器を開発した。エラーの少なさとコスト面の優位性から、東南アジアを中心に世界各国からの熱い視線を集めている。
Taiwan Newsが20日報じたところによると、熱センサーデバイスにリアルタイム画像解析AIを搭載することでこの次世代型体温測定器を実現したという。デバイスは通行人の体温を瞬時に計測することができるが、測定対象者が手に持つホットコーヒーや冷たいオレンジジュースなどによるエラーを著しく減少させている。従来品であれば熱や冷気の放射干渉によって測定が不安定となる状況であっても、AIによる顔認識が温度測定領域を正確に限定することができる。
NHRIのLiao Lun-de氏によると、オープンスペースでの検証において満足な結果が得られていること、またマスク・眼鏡・帽子などは測定値に影響を与えないことを明らかにしている。1ユニットあたり6,653米ドルと、競合他製品と比較しても十分な競争力を持つ価格設定であること、COVID-19の感染拡大に伴う需要増などから、今後の急速な普及が期待されている。