2026年までに医療AI市場は452億ドル規模へ

2020年段階で49億ドルと推算される医療AI市場は、2026年までに452億ドル規模までの急激な成長を見込んでいる。これは年平均成長率(CAGR)で実に44.9%にもあたる。

Research and Marketsの調査によると、このように急激な市場の成長を牽引する要因は、医療データの増加やデータセットの複雑さの加速、そもそものコンピューティング機能の改善といった技術的向上を背景とした需要の増加が主となる。他には、高騰を続ける医療コストの削減が急務であり、医療AI導入による医療経済システムの適正化に期待が大きいこと、業界を超えたパートナーシップが多くみられるようになり、資金の流入が加速していることもある。また、COVID-19の感染拡大は、世界中の製薬およびバイオテック企業を医療AIの活用へと走らせた背景もある。

同レポート内では市場力学における抑制因子として、1. 医療従事者間でのAI技術への抵抗感 2. 専門人材の不足 3. 曖昧な法規制 を挙げており、今後の医療AIにおける主要な解決課題を浮き彫りとしている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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