米カーネギーメロン大学ロボティクス研究所の研究チームは、コミュニティにおける非営利団体が「COVID-19パンデミック中において食糧危機にある人々」に対して、効率的に食べ物を届けるバスルートを作成するための機械学習ツールを開発した。
同大学が先週行ったニュースリリースによると、この配食プログラムは7月に始まっており、毎月6,000食が届けられているという。米ペンシルベニア州南西部に位置するピッツバーグのダウンタウンから出発し、コミュニティ内に所在し食糧不安を抱える家庭・学校を巡るこのバスは、スケジューリング・運転経路・駐車位置などを「最大多数に届ける」観点から機械学習アルゴリズムによる最適化が進められている。
研究チームのコアテクノロジーは「交通AI」で、これまでに、効率的な除雪ルートの策定アルゴリズムや交通信号最適化システムなどを開発してきた。後者は研究チームからのスピンオフとして、Rapid Flow Technologiesによるプロダクト化を経て、現在はピッツバーグを含む北米8つの都市で実際に運用されている。社会実装を前提としたインパクトある研究開発に努める同チームには、米国内外からの大きな注目が集まっている。
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