Caption Healthは、心臓超音波検査への習熟が無い者でも「診断利用可能な高水準のエコー検査結果」を得られるAIガイドシステムを提供しており、本メディアでも度々取り扱ってきた(過去記事2020/07/17)。特に2020年2月の米FDA承認は、同種のソフトウェアで初めての認可取得として業界をリードしている(過去記事2020/02/10)。
Caption Healthの18日付プレスリリースでは、その2020年2月におけるFDA承認の根拠となった研究成果が学術誌 JAMA Cardiologyに発表されたことを伝えている。研究では超音波検査の経験がない8名の看護師が、それぞれ30名の患者(総数240件)でAIガイド下の心エコー検査を行った。その結果、「左室容積と機能」「右室容積と機能」「心嚢液貯留の有無」において、それぞれ98.8%・92.5%・98.8%という割合で診断に値する質のエコー検査結果が得られた。また、経験豊富な心臓超音波の診断技師によるスキャン結果との比較では、92.5%以上の一致が確認された。
Caption Healthは「ヘルスケアと高品質な医療画像へのアクセスを民主化する」使命を掲げ、医療従事者へのトレーニングは最小限としながら、患者へのタイムリーな診断・治療機会の拡充を目指している。COVID-19によって検査機会による感染リスクが注目されており、同社システムのように「人と場所を選ばない検査手法」へのニーズはこれからも続くとみられている。