イスラエルの医療画像AIスタートアップ「Aidoc」は、2016年の設立以降、医療画像AIのトップランナーとしての地位を確立してきた。米FDA認証7種の他、ヨーロッパ規制当局からのCEマーク9種を得て、世界各国で順調なシェア拡大を続けている。
Aidocのプレスリリースでは、ドイツの医療センターUnfallkrankenhaus Berlin(ukb)が、同国内で初めてAidocのAIソリューションを導入したことを報じている。ukbは救急医療に重点を置く公立病院BGグループの一員で、昼夜を問わない患者受け入れ状況から負担が大きく、AIによる医療の効率化が待望されていた。また同医療センターは、20の地域病院に遠隔放射線診断サービスを提供しており、地域全体の患者が最新の医療画像AIの恩恵を受けられるようになる。
ukbで神経・放射線医学研究所所長を務めるMutzw教授は「AidocのAI実用化は、一刻を争う放射線診断をより安全なものにする大きな一歩です。これは私たちのチームにとってAIを使う初めての経験ともなります」と述べている。世界有数の医療水準を誇るドイツ国内で、Aidocによるサービスの価値が認識されていくか、今後の動向にも注目したい。
関連記事: