AI退院プログラムが空床調整を最適化

英ロンドンに本拠を置く医療AIスタートアップ「RwHealth」は、NHSに独自のAI技術を提供し、空床調整におけるオペレーションパフォーマンスを劇的に改善している。同社は1日、シリーズAラウンドとして720万ユーロ(約9.5億円)を調達したことも公表している。

このほど、NHS病院で1週間に渡って行われたトライアルでは、3つの医療機関においてRwHealthのAIおよびデータ分析ツールを活用し、「患者の適切な退院」を促すことによってどれほどのベッドキャパシティが創出できるかを試験した。患者のウェルビーイングが十分に担保された状態において、これらのシステムは計586名の患者を退院に導き、通常の57%増にあたる空床の確保に成功したという。

冬季の病床需要増大への予防策としても、一定の成果を示した同社システムは今後利用範囲の拡大が期待されている。RwHealthのCEOであるOrlando Agrippa氏は、今回の資金調達について「得られた調達資金は、NHSの未来を支えるAIソリューションの提供および開発に用いる」ことを明らかにしている。

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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て、SBI大学院大学客員准教授、東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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