医療画像AIをリードするAidoc社は、自社プラットフォーム上に複数の画像診断AIを組み込むことで、対応する領域を拡大してきた(過去記事1参照)。そのような技術統合の流れの一環として、同社は24日付リリースで「AI OS」と呼ばれるオペレーティングシステムを発表した。AI OSでは、統合された単一のシステム上で多数の画像診断AIアプリケーションが利用可能となり、システムを導入する各医療機関の利便性拡大を謳う。
米国における2020年の調査(過去記事2参照)では、調査対象医療機関のうち90%が何らかのAI利用戦略を開始しており、2019年調査の53%から大幅に上昇していることが示されていた。しかし実際のAI導入は全体の34%に留まり、導入の障壁として「新しいツールを取り入れるたびにITインフラを一新する必要性」を懸念する声が少なくなかった。
Aidocが提案するOSは、インフラを更新することなく継続的にAI機能を拡張していくことができ、これをプラットフォームの真の価値とする。今回のOSには、5つのサードパーティ企業(Imbio、Riverain、Icometrix、Subtle Medical、ScreenPoint Medical)からAIアプリが提供・統合されている。「iOS上におけるApp Store」のような強力な価値を提供できるか、今後の動向に注目していきたい。
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