イスラエルの医療AIスタートアップ「Binah.ai」は、スマートフォン・タブレット・ラップトップのカメラを利用し、各種バイタルサイン(心拍数・心拍変動・酸素飽和度など)を測定するソフトウェアを発表してきた(過去記事)。プラットフォーム上で測定項目を拡充してきた同社は、新たに「非接触血圧測定」の実装を発表した。
Binah.aiの3日付リリースによると、追加された血圧測定機能は撮影時間1分で、その他のバイタルサインと同時に結果を抽出することを可能にしている。これまでの測定項目と同様、遠隔光電式容積脈波(rPPG)に基づき、顔の皮膚領域からカメラに反射してくる光をディープラーニングアルゴリズムで解析し、血圧値を算出する。
今回の血圧測定機能追加に関しては、電子機器見本市CESの「2022年イノベーションアワード」の受賞も合わせて発表されている。Binah.aiのCEOであるDavid Maman氏は「血圧測定は一般的な健康状態評価に不可欠な要素であり、今回の発表は私たちBinah.ai、そしてヘルスケア・ウェルネス領域にとって大きなマイルストーンだ」と語る。人々が既に所有しているデバイスを利用した同社の技術は、「非接触型バイタルサイン測定」という新潮流を象徴する出来事のひとつとして強い印象を残す。
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