医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例最新医療AI研究スタンフォード大学AIMI - 女性・子どもの健康増進へのAI利用

スタンフォード大学AIMI – 女性・子どもの健康増進へのAI利用

スタンフォード大学Center for Artificial Intelligence in Medicine and Imaging(AIMI)では当初、医療画像へのAI適用に重点を置いてきたが、次第に電子カルテデータを含む多様な医療データを対象とするなど、適用領域の拡張を続けている。

AIMIのディレクターで放射線医学教授を務めるCurt Langlotz氏は、「今後、母子保健研究所(MCHRI)と連携し、女性・子どもの健康増進にも焦点を当てる」ことを明らかにした。AIMIの研究ビジョンについて「人々の健康のため、あらゆるデータをどのように利用するかを最適化する学際的な機械学習研究」と表現し、その学際性こそが独自のDNAであることを強調する。AIMIは20学部に渡る140名以上の教授陣と連携し、高水準な研究成果を科学コミュニティに提供し続けており、今後の母子医療領域における革新的成果にも期待が大きい。

また、AIMIは一連の助成プログラムを通じた研究資金の提供も大規模に進めており、2021年にはHuman-Centered Institute for Artificial Intelligence (HAI) と連携し、20万ドルの助成金を計6件授与した実績も持つ。医療AI研究におけるトップリーダーの1つとして、AIMIの動向は業界の注目を集めている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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