アイリス株式会社は東京都千代田区を本拠とし、AI医療機器開発を手掛ける日本発スタートアップだ。同社はこのほど、咽頭カメラを含むAI搭載システム「nodoca®」の製造販売承認を取得したことを公表した。nodocaは、日本において「新医療機器」として承認を取得した最初のAI搭載医療機器となる。
同社が明らかにしたところによると、nodocaは咽頭画像と診療情報のAI解析により、インフルエンザ感染症の識別を行うことができるというもの。nodocaのAIアルゴリズムは、延べ100に及ぶ医療機関、10,000人以上の研究協力者から収集した50万枚以上の咽頭画像を元に構築された。nodocaが搭載する咽頭撮影カメラは、アイリスの独自設計に基づく自社開発製品で、口腔内・咽頭の鮮明な撮影を可能とする。
インフルエンザ感染症の非侵襲的診断をサポートする同システムは、プライマリケアから高度医療の現場など、医療機関の種別を問わず利用拡大することが見込まれる。同社は今後、独自の画像解析技術を元として、他感染症・他疾患への領域拡大を明言しており、今後の動向にも大きな注目が集まっている。
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