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Wysa社 -「整形外科領域のメンタルヘルス」に取り組む会話型デジタルエージェント

AIを活用したメンタルヘルスサポートサービスを展開する「Wysa社」は、整形外科領域に併存するうつ病や不安障害、慢性疼痛の患者に向けた会話型デジタルエージェントを開発している。同プロダクトによる認知行動療法が症状の改善につながるとして、同社は臨床検証を進めている。

Wysa社はこのほど、同エージェント機能が米FDAの「Breakthrough Device プログラム」の指定を受けたことを明らかにした。Breakthrough Device プログラムは、重要疾患に効果的な診断・治療をもたらす可能性のある医療機器に対し、審査承認プロセスを加速する枠組みとなる。今回の指定は、JMIR Formative Researchに発表された有効性検証試験の結果を受けたもので、Wysaのアプリが「整形外科患者におけるうつ・不安・疼痛の管理に有効で、同科における一般的介入よりも有効性が期待でき、対面式の心理カウンセリングと同等の効果」としている。

Wysa社のCEOであるJo Aggarwal氏は「我々の使命は、常時利用可能なプラットフォームでサポートを必要とする人々を支え、この困難な時代にメンタルヘルスの選択肢を提供することだ」と語っている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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