豪州の主要公立病院であるSt Vincent’s Hospital Sydney(SVHS)は、医療画像ソリューション開発を手掛ける「Sydney Neuroimaging Analysis Centre(SNAC)」と複数年に渡るパートナーシップ契約を結んだことを、10日明らかにした。新規AI診断ソリューションを実臨床展開するとともに、SNACのAI開発を強力に支援する。
SNACがこのほど明らかにしたところによると、実際に導入されるものには同社の「VeriScout」があり、非造影頭部CT画像のAI解析により、脳出血症例のリアルタイム検出とトリアージを実現する。同システムは4万件の臨床データを用いて構築されており、その精度と臨床的有効性には定評がある。SVHSのCEOであるAnthony Schembri氏は「本契約によって、SVHSへのAI組み込みを進め、画像に基づく『救急患者の迅速なトリアージ』を可能としたい」と述べる。
SNACは、医療画像プロバイダーであるSynergy Radiologyとも、新しいAIソリューション開発を目指した複数年パートナーシップを締結しており、こちらでも既存AIの実臨床導入が予定されている。開発協力と導入事例確保を同時に進めるSNACは、豪州における医療AIシーンを席巻する。
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