「幸福マップ」をAIで生成

米マサチューセッツ総合病院(MGH)の研究チームは、AIを用いた心理学的幸福感の調査により、「長期的な人生の満足度」を向上させるためのフレームワークを開発した。幸福感向上に向けたパーソナライズされた道筋は、メンタルヘルスに対する医学的介入への活用だけでなく、自己啓発支援のための一般向けアプリケーション化の可能性が示されている。

これまでの長寿研究により、心理学的幸福感が身体の健康、楽観主義、前向きな健康行動、早期死亡のリスク低下、などと有意に関連することが明らかにされている。Agingから公表された研究論文によると、MGHの研究チームは心理学的質問調査の結果に基づき、ディープニューラルネットワークモデルによって、人が最もうつになりやすい心理構成を特定した上で、危険なメンタル状態からの離脱を助けるアルゴリズムを構築した。「自己組織化マップ」としてまとめられる本研究成果は、幸福度とうつ傾向の評価によって、幸福度を最大化するための行動的・心理的な最短経路を示すことができる。

研究者らは「自己組織化マップは、認知行動療法やその他のメンタルヘルスへの介入タイミング・内容を決定するために使用できる。また、セラピーセッション中に追跡調査することで、幸福度の向上に向けた道筋も提供できる」とする。自助アプリとしての潜在的有効性があることを指摘するなど、研究知見の発展性を強調している。

関連記事:

  1. テキストメッセージのNLP解析 – 増悪する若年者メンタルヘルス
  2. AIでメンタルヘルスを指標化する取り組み
  3. 2022年版「AI 100」- 世界の有望AIスタートアップ100選

TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員准教授など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事