糖尿病網膜症スクリーニングAIをカナダ農村部に

糖尿病網膜症はカナダ国内で75万人が罹患し、医療経済に年間12億ドルの負担を与えているという。カナダの視力障害者向けリハビリサービス大手「Vision Loss Rehabilitation Canada(VLRC)」は、糖尿病網膜症のAIスクリーニングシステムで知られる「Eyenuk社」と提携し、同国内の農村部や先住民族コミュニティにとって利用しやすいスクリーニングプログラムの提供を発表した

同プログラムは、オンタリオ州の北部および東部の農村部、遠隔地域、先住民族を対象に、Eyenuk社のAIスクリーニングシステム「EyeArt」を活用し、今後1年間に2,700件の糖尿病網膜症スクリーニングを提供予定としている。プログラム開始以前は、それら地域の住民は、診察のために車で2〜3時間の移動と、結果が出るまで最長2週間のタイムラグを強いられてきた。専門家不在の遠隔地でも実施可能なEyeArtシステムは、検査から30秒以内に報告書を作成可能で、検診の利便性を大幅に向上させるものとして期待される。

VLRCのヘルスケア・イノベーション担当副社長であるJosie McGee氏は「このパートナーシップによって、眼科医療へのアクセスが著しく欠如している地域に、適切なケアを提供する機会を得た。プログラム導入によって検査結果を迅速に届けられるようになり、これはまさにゲームチェンジャーとなり得る」と語った。

関連記事:

  1. AIスクリーニングが「サハラ以南の眼科医療アクセス」を改善
  2. 網膜血管から心筋梗塞リスクを推定するAI研究
  3. 網膜画像検査AIのリアルワールドエビデンス

TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員准教授など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事