医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例最新医療AI研究受精胚評価AIが「妊娠までの期間」を短縮

受精胚評価AIが「妊娠までの期間」を短縮

体外受精(IVF)の成功を左右する重要な要素に、受精胚の質的評価がある。Presagen社のAIプロダクト「Life Whisperer」は手作業による質的評価を上回る性能によって、「IVFにおける妊娠までの期間(TTP: time to pregnancy)を約12%短縮できる」とする研究成果を発表した。

本研究はReproductive BioMedicine Onlineに掲載され、6ヶ国18のクリニックでIVFを受けた4,709名の女性から提供された9,359枚の胚画像に基づき、Life Whispererの性能を検証している。その結果、同プロダクトによるAIスコアと妊娠には正の相関があり、従来の標準的等級付け手法と比較してTTPを有意に短縮(最大12.2%)することを示した。

不妊症に悩むカップルにとってTTPの短縮は、IVFの失敗に伴うコストと心的ストレスの軽減に寄与する。Presagen社のチーフサイエンティストであるJonathan Hall氏は「Life Whispererの汎用性と拡張性は、不妊に悩む世界中の何百万人もの人々が、AI支援のIVFを手頃な価格で受けられるようになったことを意味している」と語った。

関連記事:

  1. IVF Life Group – 欧州で初めて「AIによる胚選択」を臨床導入
  2. 受精胚評価AIツール「CHLOE EQ」がCEマークを取得
  3. Fairtility社 – 体外受精成功率向上を図る受精胚選別AI

TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員准教授など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事