NVIDIAは20日、MIT・ハーバード大学ブロード研究所(Broad Institute of MIT and Harvard)と提携し、Terraクラウドプラットフォームとそのユーザー(アカデミア、スタートアップ企業および大手製薬企業など、2万5,000人以上の研究者)に、膨大な量のヘルスケアデータを迅速に分析するために必要となる「AIおよびアクセラレーションツール」を提供することを発表した。
NVIDIAが明らかにしたところによると、このコラボレーションは、同社が保有するAIにおける専門知識およびヘルスケアコンピューティングプラットフォームと、ブロード研究所が誇る世界有数の研究者・科学者、ならびにそのオープンプラットフォームを結びつけることを目的とし、以下の主要領域に焦点を当てる。1. TerraプラットフォームにNVIDIA Clara Parabricks(シーケンシングデータの二次解析に用いられる、GPUアクセラレーテッドソフトウェアのスイート)を実装 2. 生物学に向けた大規模言語モデルであるAIアプリケーションフレームワーク・NVIDIA BioNeMoの構築、3. ゲノム解析ツールキット(GATK)に、より優れたディープラーニングモデルを実装、の3点だ。
NVIDIAのヘルスケア担当バイスプレジデントであるKimberly Powell氏は、「ヘルスケアエコシステム全体が、疾病理解・診断法開発・治療法提供についてのブレイクスルーをもたらす『より優れたコンピュテーショナルツール』を求めている。ブロード研究所とのコラボレーションを拡大することで、NVIDIAは大規模言語モデルのパワーを提供できるようになる。最終的には共同のソリューションを構築することで、研究者の洞察を患者にとっての実際の便益に還元できるだろう」と話す。
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