片頭痛の薬物治療においては「治療反応の個人差」が大きいため、薬物療法以外の選択肢を併用することでそのギャップを埋めようとする試みがある。Theranica Bio-electronics社は、アームバンド型のウェアラブル機器から「スマートフォン制御の電気パルス」を送ることで片頭痛を緩和する「Nerivio」を開発している。
Theranicaは18日、米国内の臨床試験において「Nerivioがプラセボと比較して主要評価項目である月間片頭痛日数を有意に減少させた」と発表している。同試験では、プラセボ治療群で月間の片頭痛日数が1.3日減少したのに対し、Nervioを1日おきで使用した患者群では月間4.0日減少したとする。また、片頭痛予防薬の併用患者や重症度別などのサブ解析においても、プラセボとの比較で有意な月間片頭痛日数の減少を認めたとのこと。
治験責任医師であるBrian Grosberg氏は「これらのデータから、片頭痛の患者に対してNerivioという非薬物治療の新たな選択肢を与える可能性を示した」と語る。Theranica社はFDAの承認プロセスを進めるとともに、本研究成果の詳細を査読付き論文で発表予定としている。
関連記事: