米ニュージャージー州全域で在宅医療を展開する「Clare Medical」(過去記事参照)は、AIベースの診断プラットフォーム「CAID(Clare AI-based diagnostic)」で高齢者の救急外来(ER)受診と入院の予防に取り組んでいる。
Clare Medicalが明らかにしたところによると、同社はCAIDに関する臨床試験を、以前発表の300名規模から1,000名の高齢者に拡大し、プラットフォームの有用性を評価している。同試験で、CAIDは317名の患者を「30日以内にER受診または入院に至る可能性が高い」と特定した。リスクの高い患者に対して、システムは必要なケア事項を推奨し、ER受診/入院を回避するための介入を行う。その結果、ER受診/入院に至ったのは高リスク317名のうち66名で、79.2%の患者がリスク回避できたとしている。また、低〜中リスク判定の残り683名には平常通りのケアを継続し、ER受診/入院に至った患者は23名で、リスク分類の適確さも示した。
Clare MedicalのCEOであるRon Lipstein氏は「CAIDの機能は、医療費削減を目指す保険支払者にとって大きな価値を持つものだ。米国内では、回避可能なER受診/入院が年間300〜400万件、年間300〜500億ドルのコストが見積もられている。我々の効果的な予測モデルと診断ツールが、実臨床に価値をもたらすことを心待ちにしている」と語った。
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