NuanceとMicrosoft – 臨床文書自動作成AIツールを公表

Microsoftの子会社であるNuance Communicationsは20日、完全自動の臨床文書作成アプリケーション「Dragon Ambient eXperience(DAX™) Express」を発表し、同社の高度な会話型AIにOpenAIのGPT-4を初めて組み合わせ、次世代型臨床フローを提案している。

Nuanceの公表によるとDAX Expressは、現在数百の医療システムに導入されているDAXの資産を活かした同社のAI技術提供における次のステップとなる。会話型、アンビエント型、生成型のAIを独自に組み合わせたDAX Expressは、診察室やテレヘルスにおける患者との会話を通じて、各患者の診察後すぐに確認できる臨床ノートを自動的かつ安全に作成することができる。臨床医は、Dragon Medical One、DAX、DAX Expressのシームレスな機能により、診察前から診察後まで電子カルテに緊密に統合され、実務負担を軽減し、医療の実践に集中することができるという。

CEOのMark Benjamin氏は「我々はGPT-4の高度な推論能力を、実績あるAI技術に統合した」と述べ、「先端技術のブレンドがケアデリバリーエコシステムの進歩を加速させ、ケアの質を改善することができる」としている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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