左室駆出率(LVEF)はエコー検査から心機能を評価する際の重要な指標で、AIによる自動測定技術の開発が進んでいる。米シダーズサイナイの研究チームは、AIと超音波検査士の心エコー評価能力を比較する盲験ランダム化臨床試験を実施した。
Natureに発表された同研究では、3,495件の心エコー検査を対象に、AIまたは超音波検査士によるLVEFの初期評価を行った上で、循環器専門医による最終評価を加えて比較検討した。結果、専門医は、検査士よりもAIの初期評価に同意する傾向が強く、AI群で16.8%、検査士群で27.2%に対して初期評価の修正が加えられていた。また、専門医はこれらの初期評価が「AIと検査士のどちらによって行われたか」を有意に識別することはできなかった。著者らは「AIによるLVEFの初期評価が超音波検査士に劣らないことを示した」と結論付けている。
参照論文:
Blinded, randomized trial of sonographer versus AI cardiac function assessment
関連記事: