デジタルツールにより手術室の運用効率を向上

米カンザス州に複数の拠点を持つ学術医療センターであるカンザス大学ヘルスシステム(The University of Kansas Health System)は、手術室運用にデジタルツールを導入することによって、ブロック全体の利用率を20%、全体の手術ボリュームを8%向上させることに成功したという。

カンザス大学ヘルスシステムはカンザスシティに52の手術室を保有し、年間で35,000件以上の外科的処置を実施する。手術室運営に非効率があったことから、医療システムとしてのワークフローとテクノロジーを見直した結果、手術室の利用可能時間の可視化、ブロック管理に関するポリシーの構築、および信頼できるデータが必要との結論に至った。そこで同システムは、ヘルスITベンダーであるLeanTaaSとそのソフトウェアである「iQueue for Operating Rooms」に着目し、プロセスのデジタル化と分析によって、手術室の大幅な利用率向上を達成している。

この手術室運用向けプラットフォームは、豊富なドリルダウン、明確な視覚化、高度な分析によって、リアルタイムに各種パフォーマンス指標を含むデータに容易にアクセス、管理できるようにするもの。

関連記事:

  1. 医療機関の人材採用をAIで効率化
  2. Olive – 医療機関における収益サイクルマネジメントの効率化
  3. VinBrain – スタンフォード大学とデータ利用契約を締結
TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事