米メイヨークリニックの「Center for Individualized Medicine(個別化医療センター)」は2020年、研究の発展と患者ケア向上を目指して、2024年までに10万人のゲノムシーケンスデータに関する巨大ライブラリーを作成することを掲げた。現在、7.1万人以上の参加者を誇り、その計画は前倒しで進んでいる。
メイヨークリニックはHelix社との共同研究を行っており、同社が有する次世代シーケンス技術を使用して、疾患リスクを大幅に増加させる可能性のある遺伝子変異をエクソームでスクリーニングしようとする。初期のターゲットは、家族性高コレステロール血症、遺伝性乳がん・卵巣がん、リンチ症候群となる。参加者のゲノム解析結果は電子カルテに返され、日常診療への活用を進める。
同センターのKonstantinos Lazaridis氏は「DNAライブラリーを作成することで、医師が健康問題の素因を明らかにし、患者個々の生涯を通じた予防策を早期に実施できるようになる」と指摘している。
関連記事: