10万人対象のゲノムデータプロジェクト

米テキサス州のヘルスシステムであるMemorial Hermannはこのほど、Helix社との協働により、患者ケアの個別化を見据えた新しい「ゲノムデータプロジェクト」の立ち上げを公表した。10万人規模の患者データを取り扱うこととなるこの取り組みは、テキサス州では史上最大の集団健康プロジェクトとなるという。

公表によると、プロジェクト参加者はMemorial Hermannのネットワーク内で募集され、唾液サンプルの提出が1回のみ求められる。Helixの全エクソームシーケンスプラットフォームを用いて解析を進め、心血管疾患をはじめとする特定の疾患リスクを推定するための知見抽出を目指すとしている。あらゆる解析結果はプロジェクト参加者に共有され、ケアへの情報活用が積極的に促される予定。

Memorial HermannのCEOであるDavid Callender医師は「我々の使命は、人々に健康をもたらすことだ。最善の治療を提供し予後を改善するためには、集団ゲノム解析が重要な意味を持つ」と述べる。ゲノムデータに基づく重要疾患リスクの早期検出を実現するかに併せ、知見に基づく大規模な健康介入の効果にも大きな関心が集まっている。

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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員准教授など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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