いつ誰が減量プログラムから脱落するか?

オーストラリアでは成人の67%が体重過多または肥満の状態にあり、国内における疾病負担の約8%が肥満、約5%が食事リスクに起因しているという。これらの健康リスクを軽減するため、「デジタル行動介入プログラム」の導入が進められている。しかし、プログラム参加者が「いつ」「なぜ」中断してしまうかという問題は未だ解決していない。

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の研究チームは、オンライン減量プログラムの脱落者を予測するAIを開発し、その研究成果をJournal of Medical Internet Researchで発表した。この研究では、商業的なオンライン減量プログラムに参加した59,000人以上のデータが解析され、機械学習によりプログラム参加者の脱落時期を、開始から3週目以降に正確に予測できることが示された。脱落の予測に重要であった特徴量は「ユーザーの総活動量」、および「前週の体重入力の状況」であった。

論文の著者であるGilly Hendrie氏は、「過去の習慣は将来の行動を予測する。その行動がいつ始まるか予測し、プログラムへの愛着を再び高めて適応させることができれば、長期的な変化をもたらす手助けができる」と述べた

参照論文:

Predicting Disengagement to Better Support Outcomes in a Web-Based Weight Loss Program Using Machine Learning Models: Cross-Sectional Study

関連記事:

  1. Lark Health – 全米糖尿病予防プログラムで減量とコスト削減を実証
  2. 体重増減パターンが認知症リスクを予測
  3. Fitterfly – 糖尿病デジタル治療プログラムの効果
TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事