米ジョンズホプキンス大学はこのほど、AIを用いたヘルシーエイジング研究について、米国立老化研究所(NIA)から2000万ドル(約26.8億円)に及ぶ研究助成金を獲得したことを明らかにした。この資金は今後5年間に渡り、14のプロジェクト推進に充てられる。
身体的・精神的・社会的に十分な機能を保持しながら自立的な生活を送ることを目指す「ヘルシーエイジング」は、世界的な高齢化の進展によって広く重要な観点となった。同大学の公表によると、この大規模研究計画には、社会的孤立を減らすためのバーチャルリアリティプラットフォームの開発、高齢者の身体バランス改善を支援するAI搭載ハンドル型デバイス、白内障やその他の加齢に伴う眼疾患をスクリーニングするAIアルゴリズムなど、ヘルシーエイジングを根幹に多方面アプローチによるテーマ設定がなされている。
ジョンズホプキンス大学ケアリー・ビジネススクールのPhillip Phan教授は、「我々のプロジェクトはそれぞれのテーマが、『市場でどう使われるか』を事前に考慮してあることが特徴だ」とし、研究成果を実効性のあるソリューションとして逐次展開できることを強調する。また、研究成果に期待される重要な影響として「長期慢性療養施設への入所者を減らし、自宅で健康に暮らす人々を増やす」ことを挙げている。
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