北米での事業拡大を続けているイスラエルのZebra Medical Vision(過去記事)は、椎体圧迫骨折のAI画像診断機能について、同社のなかで5番目となる米国FDA認可の取得を発表した。
Zebra社のプレスリリースによると、同社のAIは圧迫骨折が示唆される所見を自動識別することで、臨床医が骨粗鬆症リスクの高い患者を治療に結びつけることをサポートし、さらなる骨折の予防を可能とする。米国だけでも年間200万件以上の椎体圧迫骨折が発生しており、関連するコストは年間520億ドルとの試算がある。同社のコメントによると、世界的にはその骨折の70%が十分に検出されていない状況であり、その解決は患者の幸福度に大きな影響があるという。
日本も含め世界各国、COVID-19の流行を機に、待機可能とみなされやすい整形外科領域の手術の延期が相次いだ。そのため相当な数の待機患者をかかえていることが課題となっている。骨粗鬆症リスクの高い患者を特定することは、脊椎以外にも大腿骨のような代表的な骨折の予防へとつながる。時勢とニーズをとらえた新機能としてZebra社の新機能発表は歓迎されるだろう。