米ペンシルベニア州ウェインに本拠を置くHandsFree Healthは、音声認識に対応したバーチャルヘルスアシスタントプラットフォームの開発と、そのスマートスピーカーである「WellBe」で知られる。同社はこのほど、世界最大のスーパーマーケットチェーンであるウォルマートとの提携を公表し、大規模な販路の拡大を実現している。
HandsFree Healthが29日公表したところによると、今後WellBeはウォルマートのインターネット通販サイトを介した全米展開が行われるという。WellBeは家庭での健康支援を提供するヘルススマートスピーカーで、処方箋受け取りや外来予約のリマインダーだけでなく、ヘルストラッカーによる個人健康状態の把握や情報提供、介護者への通知、地元医療機関の紹介なども行うことができる。独自システムにより、米国内のどこからでも安全にセットアップ・アクセスが可能であり、各家庭の状況に合わせてパーソナライズされた健康支援環境を提供する。
米Alliance of Community Health Plansの調査によると、新型コロナウイルス感染症の脅威により、70%以上の個人が「パンデミックは健康に何らかの影響をもたらした」と自覚するなど、これまでにない健康意識と危機意識の高まりが示唆されている。遠隔診療プラットフォームのプロバイダーは軒並み企業価値を高め、医療は在宅環境へと急速にシフトしつつあるなか、HandsFree Healthはバーチャルヘルスアシスタントの主導権獲得に向け、確かな歩みを刻んでいる。