米国立衛生研究所(NIH)は、アルツハイマー病への精密医療アプローチを実現するため、Accelerating Medicines Partnership Alzheimer’s Disease(AMPAD)の次期バージョン・AMPAD 2.0を公表した。
NIHが先週明らかにしたところによると、AMPAD 2.0は最先端の単一細胞プロファイリングや計算モデリングなどの新しいテクノロジーをサポートしており、アルツハイマー病における治療法開発への精密医療アプローチを促進するという。産学官を問わず各方面からの協力によって、オープンサイエンスの実践を通した新規薬剤の標的、バイオマーカー、および疾患サブタイプの同定を進める。
NIHのディレクターであるFrancis S. Collins氏は「アルツハイマー病の背景にある複雑な生物学的メカニズムを解明することが、治療法の開発にとって重要だ」と述べ、AMPAD 2.0が前バージョンで開発した「分子マップ」の精度を高めることに主眼を置いている点を強調する。治療ターゲットとバイオマーカーが特定されれば、疾患サブタイプに対する特異的な治療介入が実現されるため、プログラムに対する期待は非常に大きい。