米ニューヨーク拠点のスタートアップ「One Drop」は、糖尿病を抱える人々に、血糖測定から健康管理まで垂直統合したデジタル管理ツールを提供している。糖尿病をはじめとした慢性疾患に対して、同社はこれまでに膨大なデータを収集し、会員の健康管理と行動変容にアプローチしてきた。
One Dropの14日付プレスリリースによると、同社はAIを活用した最大8時間前の血糖値予測分析エンジンで、欧州医療機器規制のCEマークを取得したことを発表している。One Dropの会員は、同社が提供するプラットフォーム上に測定した血糖値を記録していくが、そこに血糖値予測を組み合わせることで、予測値にあわせた食事や運動を推奨し、血糖測定自体の必要性を減らすことを可能にするという。One DropアプリはApple HealthKitやApple Watch、GoogleFit、Fitbitなどと機能を統合し、現在まで195カ国・数百万人のユーザーから75種のバイオマーカーを含む250億件の健康データを取得し、独自アルゴリズムを強化してきた。
One Dropのデータサイエンス担当であるDan Goldner氏は「AIソリューションを成功させるために創業時からデータ収集に投資してきた。現在競合他社の多くは当社のデータ資産の1%にも達していないだろう」と語り、その先行性に強気をのぞかせる。同社はメンバー1人ひとりから毎日何千というデータポイントを測定するために独自の経皮センサーを開発しており、今後も膨大で多様な健康データの収集を進め、糖尿病をはじめとした慢性疾患における疾患管理と長期予後予測に取り組んでいく。
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