Medtronicはこのほど、臨床試験データに基づく「継続的な呼吸機能モニタリングによるコスト削減効果」を検証した成果を公表した。これは、オピオイドを投与されている患者に対する持続的なモニタリング導入によって、米国における平均的な規模の病院では年間53万ドル強の費用削減効果をもたらすというものだ。
Advances in Therapyからオープンアクセスとして公開された研究論文によると、オピオイド投与患者に対するパルスオキシメトリおよびカプノグラフィの持続モニタリングを導入することで、年間53万ドル強の費用削減効果にあわせ、患者の累積在院日数が103日短縮されるという。呼吸抑制が1.5%減少することで、投資的観点から損益分岐をクリアすることができ、継続モニタリング導入による投資コストが正当化される。また呼吸抑制が17%以上減少した場合、コスト削減を実現する確率は80%以上となる。
研究チームは「オピオイドを投与されている患者への連続的な呼吸機能モニタリングは、費用対効果の高い管理アプローチとなる可能性が高い」点を強調する。一般的なケアフロアにおいて、オピオイド投与患者の46%に呼吸抑制が発生することを考慮すれば、医療費適正化の観点に併せて患者の安全性確保にも多大な貢献が期待できるとしている。
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