Google は、ハーバード大学公衆衛生大学院と共同で、食品の安全性に疑いのあるレストランを識別する機械学習モデル「FINDER」を発表した。Googleとハーバード大は、6日、Nature誌にこのモデルに関する論文を投稿した。FINDERは、匿名ユーザーの位置情報と、食品による健康被害に関連するユーザーの検索クエリの内容をもとに、問題のあるレストランを特定する。
米オンラインメディアVentureBeatによると、ハーバードグローバルヘルス研究所のアシシュ・ジャー教授は、「食物由来の疾患は一般的であり、米国内では毎年何千人もの患者が救急救命室に送られている」と述べたという。ジャー教授は、この新しい技術により、各地の衛生管理団体が迅速に問題のあるレストランを発見するのに役立つと考えている。
米サイエンスメディアNews Medicalによると、Googleとハーバード大はFINDERの実働テストを2016年11月と2017年3月にシカゴで行なった。その結果、71箇所が疑いのある場所として検出され、52.1%が実際に安全性に問題のあるレストランだった。これは、市民からの苦情を元にした従来の検出方法(39.4%)を上回っている。シカゴは従来からSNSなどの市民の声を取り入れた先進的な監視プログラムで知られた都市だが、FINDERによる検出は、さらにそれを上回る結果となった。