イスラエルのスタートアップ・Diagnoz.meは、スマートフォンを高性能な医用顕微鏡に変えてしまう技術の開発に取り組んでいる。臨床研究の実施を目前にする同社の革新的な技術は、結膜炎で病院にかかる時代を過去のものにしようとしている。
イスラエルメディア・ISRAEL21cが18日報じたところによると、この技術では、使い捨て小型チップの上に涙・尿などの体液を垂らし、スマートフォンで撮影することで高精度に細菌を識別することができるという。CEOのAriel Livne氏は「私たちの画像解析ソフトウェアは、10万ドル以上のハイエンド顕微鏡と同程度の精度を持っている」と自信をみせる。
一部の強い感染力を持つ細菌・ウイルス類は、医療機関受診時における周囲の患者・医療スタッフに対する二次感染が大きな問題となる。Diagnoz.meは、家庭で識別された細菌データの医師への共有とそれに基づく処方など、一環したシステム構築を積極的に進めている。使い捨てチップは20ドル足らずで販売されるとし、高価な検査や病院受診さえも不要にする可能性を秘めている。