Amazonが誇る画像認識・分析サービスであるRekognitionは、2016年の登場以来、多くの議論を巻き起こした。特にその高い顔認識技術から、人権侵害の問題にまで発展したことは記憶に新しい。Amazonは今、この技術を医療へと持ち込み、積極的な健全利用を図ろうとしている。
米ヘルスメディアMedCity Newsの報道によると、医療画像自体に含まれる保護対象医療情報(PHI)を、機械学習サービスであるRekognitionが自動検出し、除去できるという。研究利用を前提としたデータ構築を考える際、PHIに含まれる個人情報が大きな問題となっており、この自動処理は効率的なデータ構築を実現できる可能性が高い。
画像にテキストとして保存されているPHIの除去プロセスは、これまで手作業での確認・編集を要したため、大規模データ構築には途方もない時間と労力を強いられてきた。医学分野における妥当なAIアルゴリズムを導くためにも、大規模データセットは欠かせず、今後当該分野における同サービスの普及が進むことも見込まれている。