近年多くの企業が、ビッグデータ・データ解析・AIプロジェクトといったものに重点投資しており、企業幹部は口を揃えるようにして、データドリブンな組織カルチャーへの移行を志向している。一方、その3分の2は失敗に終わるとの報告もあり、今回は「強固なデータカルチャーを築くには何が必要なのか」をみてみたい。
米Pypestreamのプロダクトマネージャー・Claudio Fuentes氏が14日、Venture Beatに寄せた記事によると、強力な文化醸成には「エンパワメント・環境・ツール・プロセス・メトリクス」の5点が欠かせないという。つまり、社員が自身の裁量のもとに、適切なツールを用いたデータ分析のトライ&エラーを行う環境を作ることで、各自の行動を促す。プロセスは明確化し、各段階を定量評価の可能なものにする、ということになる。
病院運営においてもデータ分析組織を立ち上げ、効率化を通した健全経営を目指す団体も珍しくはない。医療は伝統的にある種の奉仕性が求めれてきたが、人的・物的リソースの効率利用は、地域医療提供体制の安定化のみならず、国家的な医療経済システムの是正にも繋がる。良質なデータの蓄積とその活用は、企業とアカデミアだけが為せば良い時代ではなくなっている。