強固なデータカルチャーを築くには?

近年多くの企業が、ビッグデータ・データ解析・AIプロジェクトといったものに重点投資しており、企業幹部は口を揃えるようにして、データドリブンな組織カルチャーへの移行を志向している。一方、その3分の2は失敗に終わるとの報告もあり、今回は「強固なデータカルチャーを築くには何が必要なのか」をみてみたい。

米Pypestreamのプロダクトマネージャー・Claudio Fuentes氏が14日、Venture Beatに寄せた記事によると、強力な文化醸成には「エンパワメント・環境・ツール・プロセス・メトリクス」の5点が欠かせないという。つまり、社員が自身の裁量のもとに、適切なツールを用いたデータ分析のトライ&エラーを行う環境を作ることで、各自の行動を促す。プロセスは明確化し、各段階を定量評価の可能なものにする、ということになる。

病院運営においてもデータ分析組織を立ち上げ、効率化を通した健全経営を目指す団体も珍しくはない。医療は伝統的にある種の奉仕性が求めれてきたが、人的・物的リソースの効率利用は、地域医療提供体制の安定化のみならず、国家的な医療経済システムの是正にも繋がる。良質なデータの蓄積とその活用は、企業とアカデミアだけが為せば良い時代ではなくなっている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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