米連邦政府機関のひとつメディケア・メディケイドサービスセンターは、ヘルスケアプロバイダーがclaims data(請求データ)に容易にアクセスできることを目指すパイロットプログラム「Data at the Point of Care」を公表した。
claims dataは、医療機関が保険者に医療費を請求する際のデータで、疾患名や治療内容などの診療情報を多く含み、場合によっては患者転機までを確認することができるなど、医療の質向上に直接的に役立てられるデータベースと言える。Healthcare IT Newsが報じたところによると、このパイロットプログラムでは、ヘルスケアプロバイダーが対象患者の既往歴や過去に受けた処置、治療薬リストにアクセスできるようにすることで、正確な患者情報の把握を行なうことを期待しているという。
米国においてはヘルスケアプロバイダーの情報格差が深刻で、医療の質と患者アウトカムの明確な差に繋がる現状がある。現時点でプログラムはパイロットフェーズにあり、プロバイダーと協調してシステムの調整を行なう段階だが、2020年の1月には全てのメディケアプロバイダーが患者のclaims dataにアクセスできる環境の構築を目指している。