重要な画像検査の一つであるcomputed tomography(CT)は、歯科診療においても大きな役割を果たしている。一方、歯科治療で頻用される金属などの高吸収物体は、画像上に散乱線やノイズなどの「アーチファクト」を生み、適切な診断・評価の妨げとなる。中国・精華大学の研究チームは、このようなメタルアーチファクトを低減する深層学習技術を開発した。
学術誌Medical Physicsにて先週公開されたチームの研究論文によると、線形補間
によって構築した再構成画像データに深層学習を適用したという。アルゴリズムは正確なCT画像構築を実現しており、アーチファクトをほぼ存在しない水準にまで低減させることに成功したとのこと。コストをかけることなく容易に導入可能な技術となり得ることから、チームは本システムが歯科CT画像の標準機能となる可能性も指摘する。